赤頭巾ちゃん気をつけて

縦16mm 177ページ
著者：庄司 薫
発行：中央公論新社

女の子にもマケズ、ゲバルトにもマケズ、男の子いかに生くべきか。東大入試を中止に追込んだ既成秩序の崩壊と大衆社会化の中で、さまよう若者を爽やかに描き、その文体とともに青春文学の新しい原点となった四部作第一巻。芥川賞受賞作。

《この本は、店主大井の著書『ローカルブックストアである〜福岡ブックスキューブリック 〜』に登場しました》
※以下、内容を一部抜粋してご紹介します。

「本と映画とロックが救いだった高校時代。鬱屈した心に射しいる光となった本が庄司薫の『赤頭巾ちゃん気をつけて』だ。（中略）最初に読んだ時は、高校生である主人公薫くんと自分の境遇を重ね合わせたものだ。それから40年ちかくが過ぎ、世間的には十分な大人となった現在でも共感を持って読めるのは、驚異的なことである。それは、根底にフェアな生き方に対する強い志向性があることや、のびやかな真の知性とは何かといった根源的なテーマを扱っているからであろう。」